踵骨骨端症(シーバー病)
踵骨骨端症とは?
成長期におこるスポーツ障害のひとつで、運動の後や朝起きた時などに踵の骨の後方に痛みが生じる障害です。8歳~12歳ぐらいの活発な男子に多く起こり、女子の2倍の頻度でこの障害が認められます。
症状
- 地面に踵がついた時に痛い
- 朝起きたと時に踵が痛い
- 練習の始めや、練習終わりに踵が痛くなる
- 踵の後方部分を押したり、踵についている筋肉を伸ばすと痛い
診断
レントゲンでの判断を行います。子供の骨には骨端核とよばれる丸みの帯びた分裂した骨が写ります。骨端核がさらに分裂していることで判断されます。
機序
「走る、ジャンプする、踏ん張る」などの力をいれる事で筋肉はギュっと収縮します。その度にアキレス腱や、足底腱膜が互いに引っ張り合い、何度も引っ張り続けられる事で炎症を引き起こします。また、踵骨骨端症の約80%の人は土踏まずがないような足(扁平足)が多いとされています。スポーツではバスケットボール、バレーボール、長距離マラソン、剣道、体操をする人に多い傾向にあります。
治療
- 安静:痛みがなくなるまではスポーツ活動の制限を行い安静にします。
- ふくらはぎの緊張を和らげるために踵を高くするインソールや踵の痛い部分へのストレスを軽減させるためにクッションやヒールカップなどを使用します。
- 物理療法・・・超音波などを使用し、患部の炎症軽減行います。
痛みが減ってきたら、運動療法へ。
リハビリテーション
徐々に各スポーツ競技特性に合わせたリハビリメニューを行っていきます。
①ストレッチ・・・ふくらはぎや足底の柔軟性を改善していきます。
②筋力増強運動・・・足の指やふくらはぎ、下肢全体の筋力を強化していきます。
③バランス訓練・・・下肢全体の運動を行うことで一つの部分に負荷がかかりすぎないようにしていきます。
スポーツ復帰の時期や、治療内容などは医師、機能訓練士がアドバイスをしていきますので、お気軽にご相談下さい。