変形性膝関節症
変形性膝関節症とは
関節軟骨の変性、摩耗、破壊が生じ、それに続発する関節周囲の骨増殖を伴う関節自体の慢性的な変性疾患です。4:1の割合で女性に多くみられます。発症する場所によって三つのタイプに分かれています。内側型が最も多く発症するため、膝の内側の痛みを訴える方が多くみられます。
- 内側型 膝関節の内側の軟骨がすり減ってO脚変形が起こります。
- 外側型 膝関節の外側の軟骨がすり減ってX脚変形が起こります。
- 膝蓋大腿型 大腿骨(太ももの骨)と膝蓋骨(お皿)の関節軟骨がすり減ります。
症状
- 疼痛:変形部位の圧痛や軟部組織・筋由来の疼痛があります。
- 動作時痛:歩き始めや階段昇降時の痛み、膝を動かす時に痛みが生じます。
- 膝の動きの制限:曲げ伸ばしがしにくくなります。
- 関節水腫:膝に水が溜まります。
- 変形
原因
- 加齢に伴う関節軟骨の摩耗。
- 肥満による膝関節への負担。
- 靭帯損傷や半月板損傷による関節不安定性による二次的な変性。
診断
レントゲンやMRIにより、関節の変性度合を診断します。膝関節周囲の腫れがひどい場合は、関節液検査(溜まっている水を抜きます)により感染やリウマチなどがないか診断します。
治療
- 薬物療法:消炎鎮痛剤、注射(ヒアルロン酸やステロイド)
- 運動療法:関節可動域の改善や下肢筋力増強運動、減量指導など行っていきます。
- 物理療法:温熱療法や電気刺激療法など行っていきます。
運動療法
膝の動きの制限、筋力低下などに対して運動指導を行っていきます。
物理療法
温熱や電気刺激をもちいて、疼痛軽減図っていきます。
スポーツ復帰の時期や治療内容などは医師・機能訓練士がアドバイスをしていきますので、お気軽にご相談ください。