腸脛靭帯炎(ランナー膝)/ちょうけいじんたいえん
自覚症状
- 長距離や坂道を走ると膝の外側が痛くなる。
- 膝の外側を押すと痛い。
- お尻の外側の筋肉が張る。
診断
- 大腿骨外側顆周囲の圧痛、熱感
- 押したり、曲げ伸ばしを行ったりした際、疼痛が生じるかのストレス検査
- MRI・・・腸脛靭帯周囲に高信号域の炎症所見等
機序
腸脛靭帯は、骨盤や臀筋、大腿の外側から繋がっており、大腿骨外側上顆の外側を通る。
- 長距離や坂道を走ることにより、膝関節の屈伸を繰り返す。
- 腸脛靭帯と大腿骨外側上顆が擦れ合う。
- 摩擦を繰り返し、腸脛靭帯の炎症を生じる。
治療
- 安静:痛みがなくなるまではスポーツ活動の制限を行い、安静にする。
- 薬物療法:消炎鎮痛剤や注射などを使用し患部の炎症軽減を図ります。
- 理学療法
①ストレッチ…大腿筋膜張筋や大殿筋のストレッチを行い、腸脛靭帯に繋がる組織の柔軟性を向上する。柔軟性を高めることで腸脛靭帯にかかる負担を軽減します。
②物理療法…超音波などを使用し、患部の炎症軽減行う。
③動作指導…ランニングフォームや歩行動作、筋力強化練習の動作姿勢を改善し、腸脛靭帯への負荷を軽減させる。
スポーツ復帰の時期や、治療内容などは医師、機能訓練士がアドバイスをしていきますので、お気軽にご相談下さい。